英語上達完全マップが有名になって「瞬間英作文」もいつからか勉強法の1つとして確立されました。
実際にやってみようと思っても、「そのステージでどの教材を使うべき?」と迷いますよね。
また教材のレベルも間違えると、せっかくの瞬間英作文トレーニングの効果を半減させてしまいます。
ここでは各ステージで実際に私が使った教材を紹介し、各教材のよかった所、イマイチなところをお伝えします。
瞬間英作文は英語を話せるようになるにはもってこいのトレーニングなので、瞬間英作文向きの教材で練習してスピーキング力を上げていきましょう!
参考にした勉強法はこちら 「英語上達完全マップ」について
目次
瞬間英作文とは?効果とやり方を解説!

瞬間英作文とは、日本語を見て瞬時に英文を作るトレーニングのことです。
最初は余裕すぎるくらい簡単な文からスタートして、たくさんの英作文を行うことで英語を口から出す瞬発力を鍛えていきます。
瞬間英作文トレーニングの効果はズバリ、「英語を話せるようになること」です。
これ、ほんとです。
実際に私も瞬間英作文トレーニングのおかげで、言いたいことを英語で話すスピードがぐんと上がったし、きちんと文法を使いこなしたうえで話せるようになりました。
最初は「こんなレベルも言えないのか・・・」と落ち込むくらい、全然瞬時に英語にできないです。
けれど、正しいやり方でたくさん練習すればちゃんと口からすらすら英語がでてくるようになりますよ。
瞬間英作文の具体的なやり方についてはこちらの記事で解説しています。
→瞬間英作文は意味ない?5,000文以上やった効果とやり方を紹介
使う教材の順番

瞬間英作文は第1ステージ~第3ステージまで3つのレベルに分かれています。
教材は第1ステージの中学レベル:文法別教材から順番に始めていきます。
第1ステージの英文のレベルはかなり簡単に感じるかもしれませんが、瞬間英作文の目的は瞬時に英語を口から出せるようにすることです。
飛ばさずに1つずつステージを上げていきましょう。
各ステージのレベルはこんな感じです。
第1ステージ)中学レベルの英作文:文法別教材(基礎作りの準備)
第1ステージでは項目が文法別になっていて、自分が知らない単語や表現が一切入っていない簡単な例文が載っている教材を使います。
まずは英文を組み立てることに集中するためです。
知らない単語や文法があると調べて理解する方がメインとなり、英文を作る瞬発力を鍛えることができません。
第2ステージ)中学レベルの英作文:シャッフル教材(基礎作りの完了)
第1ステージでは文法ごとにトレーニングをしました。
第2ステージになると、文法が混ざったシャッフル教材というものを使います。
このステージの最後には、1文の中に複数の文法が入っている文も作れるようになります。
第3ステージ)教材の制限無し(表現の拡大)
これまでは教材に使われている例文をひたすらに練習してきました。
第3ステージになると教材の制限はありません。
あらゆる構文や表現に挑戦していきます。
教材の指定は無いですが、大学受験用構文集がマスターできればなお◎です。
第2ステージまでですでに英文を作る基礎作りは完了しているので、かなり楽に英文が口からついて出てくるようになっていると思います。
英語上達完全マップの瞬間英作文で使用した教材

私が実際に使用した順番に教材を紹介します。
各教材の良かったところとイマイチなところを、正直に書いていきますね。
第1ステージで使用した教材3冊
第1ステージで使用した教材はこの3冊です。
最初のステージだったので、主に本家でおすすめされている教材から選んで使用しました。
中学英語で言いたいことが24時間話せるPart1
<良かったところ>
・中学レベルの文法を振り返りながら基礎を徹底的に身に付けられる
・文法の解説が丁寧、ワンポイント情報が載っていて役立つ
・CDがナチュラルスピードに近く、不自然な遅さがない
・著者の熱い思いが伝わってくる
<気になったところ>
・文法別なので単調な文が続く(特に最初)
・時々、日本語が不自然
「疑問文」や「否定文」など練習問題はすべて文系別に分かれているので、混乱せずしっかり基礎レベルを身に付けることができます。英語上達完全マップの第1ステージにピッタリの教材です。練習問題だけでなく、ワンポイント情報として例えば「earlyとfast、largeとbigの使い分け」などが問題の後に載っているので、実用的だな~と感じました。教材の冒頭から、著者の「英語は使えるようにしないと意味ない!」という熱い気持ちが伝わってきて、やる気も上がります。
とても使いやすいのですが、デメリットとしては文法別で単調な文が続いていることです。例えば否定文の問題では「私はお腹がすていません」「私は社交的ではありません」といった感じで連続で6文くらい作ることになるので、途中少し飽きてくる可能性はあります。ですがこの基礎の部分を当たり前に使えるようにすることがとても重要なので、ここは仕方ないかなと思っています。また、時々日本語の文が「彼らに親しみやすくなりなさい」など、ちょっと不自然なものが出てきます。文法を叩き込む瞬間英作文などの教材ではどうしても訳が不自然なものもありますが、目的は例文を暗記することではなく文法をきちんと身に付けて使えるようにすることなので、それを頭に入れておけば特に支障はないと思っています。
中学英語で言いたいことが24時間話せるPart2
構成は基本的にPart1と同じになっています。Part1との違いは助動詞や不定詞、現在完了など文法のレベルがぐんと上がっている点です。またCDのスピードもPart1よりやや上がって、よりナチュラルスピードに近くなっていると感じました。中学英語とはいえ、やってみると結構難しく感じるかもしれないです。その分、Part2までしっかり仕上げれば自分が言いたいことはしっかり文にできるようになると思います。
Part1と合わせて合計約2,000文収録されています。
会話できる英文法大特訓(文法トレーニングと兼用)
<良かったところ>
・左ページに日本語、右ページに英語が対に載っていてトレーニングしやすい
・1文ずつ解説が丁寧に書かれている
・CDにポーズ付きの音源が収録されているので、テキスト無しのトレーニングができる
<気になったところ>
・1文法ごとの例文は基本9文なのでやや少なめ
・CDのスピードは初心者には少し速め
「会話できる」というタイトルの通り、勉強するためだけの英語ではなく日常会話でも使える英文がたくさん揃っています。「電話で使える表現」とか「こういう気持ちがこもってる」など、かなり実用的な解説が入っているので実際に使う場面を想定して身に付けることができます。
日本語と英語が対になっている作りや、ポーズ付きの音源が入っているところなどは英語上達完全マップのトレーニング向きだなと思いました。
ちなみにCDはナチュラルスピードに近いので、初心者にはやや速く感じるかもです。
また解説が丁寧な分、各文法項目ごとの例文数は9文とあまり多くないです。私のように他の教材で第1ステージのトレーニングをした後にやる分には良い仕上げになると思います。
第2ステージで使用した教材2冊
第2ステージで使用した教材はこの2冊です。
愉しみながらの英作文
<良かったところ>
・5文型を基礎から学べる
・文法がシャッフルされている
・語順のヒントが書かれている
<気になったところ>
・ライティング用の教材なので問題と答えが同じページに載っていない
・解説は少なめ
・CDがついていない
5文型別になっている英作文の教材って珍しいですよね。英語を話す際にあまり文型を意識することはないですが、しっかりと文を組み立てるためにも知っていて損はないと思います。また5文型別なので文法に関してはバラバラです。英作文のボリュームも800文以上と多く、第2ステージのシャッフル教材の1冊目としてはぴったりだと思います。問題文に語順のヒントが書かれているので私は参考にして使っていましたが、人によっては邪魔に感じるかも?
もともと英作文をして書けるようになっている教材なので、CDがついていないのと見開きで問題と答えが載っていないのがデメリットです。解決策として後ろの方に解答一覧があるので、私はそれをコピーし問題文と照らし合わせて使っていました。また、各章の最初に文型の説明が少し載っていますが、練習問題の英文に関する解説はありません。文法に不安がある場合は、第1ステージで基礎を固めてから使ったり文法書とセットで使うのがおすすめです。
私が通読してた文法書はこちらで紹介しています。
→【英語上達完全マップ】文法教材レビュー!これで文法書は卒業
スラスラ話すための瞬間英作文トレーニング
<良かったところ>
・瞬間英作文用の教材でトレーニングが抜群にしやすい
・音源にポーズ(休止)が入っているのでかけっぱなしでトレーニングできる
・1冊で1,000文の練習ができる
<気になったところ>
・ところどころ日本語の意訳がある
・実用的ではない例文がある
この教材は「英語上達完全マップ」を作った森沢洋介さんが書いてます。そのため瞬間英作文トレーニングにはぴったりの本です。
具体的には、
①見開きで日本語と英語が載っている
②音声にポーズが入っている
③シャッフル例文とコンビネーション(1文に複数の文法が使われている)例文を合計1,000文練習できる
のメリットがあり、かなり使いやすかったです。
第1ステージで文法別のトレーニングをしっかり行っていれば、この教材のみでも十分力をつけることができると思います。
CDのスピードはナチュラルスピードよりやや遅く感じましたが、不自然なゆっくりさはないです。
気になったことといえば、日本語がところどころ意訳になっていたことです。日本語をトリガーにして英作文するのが難しい問題もちらほらありました。解決策としては、自分で分かりやすいように日本語を書き換えるのがおすすめです。また「この例文使う!?」という文も出てきますが、あくまで文法を正しくスピーディーに使いこなせるようにする練習なので、自分が言いたい内容に応用できるのであれば問題ないと思います。
第3ステージで使用した教材2冊
第3ステージで使用した教材はこの2冊です。
例解 和文英訳教本(文法トレーニングと兼用)
<良かったところ>
・文法の解説が丁寧
・単なる英作文ではなく、文法の本質的な部分を理解できる
<気になったところ>
・練習問題よりも解説のボリュームが多く、やり通すのは大変
・CDがついていない(文法書に近いので仕方ないかも)
この教材は英作文用というより文法書寄りです。実際に私も文法トレーニングと兼用で使っていました。
練習問題をたくさんこなすというよりは、例文があってそれについて文法的な解説が細かく書かれているという感じです。
解説のボリュームがとてつもないので、英作文トレーニングとして最後までやり抜くのは気合が必要だと思います。その分、上辺の文法解説ではなく本質的な部分を解説してくれているので、この教材をしっかり仕上げれば文法についての理解がかなり深まると思います。現在形についての解説で、「現在形は現在のことを表しているのではなく、半永久的なことを表している」という説明を見て「なるほど!」と目から鱗でした。
なんとなくで英語を話したくない人には絶対おすすめの1冊です。
最重要構文
<良かったところ>
・文法別とシャッフルの問題が両方入っている
・見開きに日本語と英語がありトレーニングしやすい
<気になったところ>
・シャッフル問題では虫食い問題になっていて単語が抜けてしまっている
第3ステージの仕上げに是非おすすめしたい教材です。重要な文法の例文が合計1,000文以上も収録されているので、この教材を完璧にできれば自由に言いたいことを英語で言えるようになると思います。大学受験用なので英文のレベルも高いですが、私はこの教材を10サイクル以上回したらスムーズに英語が出てくるようになって感動しました。
CDはほぼナチュラルスピードで、このくらいのスピードで話せたらかなり自然に話せてると自分で感じられるスピードです。
デザインは左に日本語、右に英語となっているので英作文トレーニングには使いやすいです。
後半のシャッフル例文では、答えの英文が虫食いになってしまっていますが、トレーニング用に使うなら事前に答えを書いておいた方が使いやすいと思います。
瞬間英作文のその他教材(会話練習用)
3つのステージとは関係ないですが、この2冊を使って会話でよく使われる英文を練習していました。
主にオンライン英会話の練習用です。
絵で見てパッと言う英会話トレーニング
<良かったところ>
・全ての問題がイラスト付きなので楽しめる
・日本語→英語ではなく、イメージ→英語を作る練習になる
・シーン別になっていて実用的
<気になったところ>
・外国人の友達がいないとあまり使う機会がないシーンも含まれている
・CDに日本語が収録されていない
他の英作文教材と違い、イラストを見て瞬時に英文を作る教材です。やっぱりイラスト多めだと勉強感が薄れて楽しめますよね。
イラストには実際に話している想定の相手が書かれているので、イメージを浮かべて英語にする練習になるなと思いました。
中身は「初対面」や「学校」などシーン別に分けられているので、日常会話で使う英語が学べます。一部、「家を訪ねる」とか「自宅に招く」など普段外国人の友達がいないと使うことがないなと思うシーンも含まれています。私は「へーこんな感じで言うんだ」とオマケ程度に楽しんでいました。
また「イラストを見て英語にする」がコンセプトの教材なので、CDに日本語文が入っていません。CDのみで日本語→英語の練習は残念ながらできないですが、私は補足用として発音やイントネーションを確認するのに使っていました。CDのスピードはややゆっくりに感じました。
今日のタメ口英語
<良かったところ>
・超実用的な日常会話を学べる
・他の教材にはない珍しい表現も学べる
<気になったところ>
・例文がほぼ短文のみ(長文の会話は練習できない)
オンライン英会話をやっていくうちに、仲が良い先生もでてきてスラングまではいかないけどもっとカジュアルな会話をしたいなと思いこの教材を使っていました。タメ口英語とあるくらいなので、「なにしてた?」とか「それよりもさ」など本当に友達と使うような表現がたくさん載っています。擬音語や擬態語など、他の教材ではあまり学べない表現も覚えられて楽しいです。
入っている内容は基本超短文なので、身に付けられるのはタメ口英語の中でも触りの部分だけかなと思います。堅い英語でしっかりトレーニングをした後に、いざカジュアルな会話をしたいと思ってもなかなか難しいので、その導入編を学べるのがこの本かなと思います。
CDはついてないですが、無料で音声をダウンロードできます。パソコンからしかダウンロードできないのが難点ですが、パソコンに落としてからスマホに移したらいつでも音声を確認できて便利です。
オンライン英会話で瞬間英作文の効果を最大にする

独学で瞬間英作文トレーニングを行うだけでも、正直英語を話せるようになるにはかなり効果的です。
第3ステージまで完了すれば、スムーズに英語が口から出てくるようになっていると思います。
けれど、独学のデメリットは実際の会話の練習ができないことです。
せっかく使えるようになった英語も、実際に使わないとどんどん忘れていくし、それ以上磨くこともできません。
瞬間英作文トレーニングと合わせて使うとより効果的なのがオンライン英会話です。
実践練習の場として使うことができ、独学で身に付けた英語を深く定着させたり、ブラッシュアップすることができます。
私も実際に独学の途中からオンライン英会話を始めて、4年以上スピーキング力を磨き続けています。
迷いがちな、オンライン英会話を使い始めるタイミングについてはこちらを参照してください。
→ オンライン英会話はいつから始める?ベストなタイミングと初心者が始める時の注意点
まとめ
瞬間英作文トレーニング用の教材を紹介しました。
自分のレベルに合った教材でしっかりトレーニングを積めば、瞬間英作文の効果は抜群です。
紹介した教材の中には少し古いものもあり、絶版になる可能性もあるので気になった教材はお早めにチェックしてみてくださいね。
瞬間英作文でスピーキング力をさらにレベルアップさせましょう!